ところが・・・
順調かと思ったその直後、事件は起こった。
おいしいランチを食べて、さあ出発!と道路に出た瞬間、友人がなんと、生け垣に自転車ごと倒れこんだ!
しかも、どうしてそうなったのかわからないけど、思いっきり前に。
たぶん。
もう力が尽きてきたんだ。力尽きて、荷物も自転車も重く感じて、ハンドル操作もままならなくなってきていたのだ。
友人はヘルメットとサングラスをしていたにもかかわらず、サングラスのすきまを縫って、目の前の生け垣の枝が、結婚前の女子の顔を傷つけた。
とりあえず、目には入ってない!?と大心配。目は無事だとわかったので、消毒しないと!
でも日焼け止めと薬は持っていたわたし達だったけど、まさか怪我するとは思わなかったので、消毒グッズは持っていなかった。
さっきのカフェの目の前での出来事だったので、カフェに駆け込み、事情を説明すると、お姉さんが階上に走ってくれて、消毒薬をたくさんくれた。また優しさに出会ってしまった。
敷地内のトイレで十分に処置をして、気を取り直して再出発。
救急車騒ぎにならなくて、よかった。
走っていくと、ちょっとした坂に遭遇。
なんと。そこでわたしはヨロヨロと・・・そしてパタリと自転車ごと横に倒れこんだ。
今度はわたしが力尽きたのだ。なんでもない坂を上りきれず、ゆるい曲がり角でハンドル操作を誤ってパタリ。
ヘルメットしていてよかった!思い切り頭から落ちた。本当になんでもない坂だったので、なんだか痛いし、自分で情けなくなって、涙が出てきた。
↓ 現場。
でも、そこを過ぎると、しばらく緩やかな田舎道が続く。
ちなみに写真右はわたしの荷物も持ってくれている友人。見るからに重そう・・・
左右には、牛、馬、羊たちが。のどかで平和な風景。
でも、今からあの先の山(こちらでは丘)を越えるんだよねぇ。
十字路では、3つの角に馬が放し飼い。
わたし達は本日の通過点である、Alston方面へ進むため、右折。
果てしなく広い空、青い空。白い雲。ずっと続いている緑。
心地よい風。幸せな風景。
そしてこれが迷い羊ちゃん。左右には羊が飼われているのだけど、その柵からなぜか出てしまった子羊ちゃん一頭。おかあさん羊や兄妹羊は中にいる模様。戻れるのかな・・・ちょっと心配。
その後、ながーいながーい、こっそりと登り坂な道が続く。
景色はいいのよ。景色はいいのだけど、長いゆるい登り坂はほんとうにツライのだ。
たまに車も通ったり。このときほど、車がラクチンなんだと感じたことはなかった。どんなにこいでも、疲れているわたし達がゆるゆる登り坂で出している時速はおそらく10km/h以下。
横を軽快に通り過ぎる車は50km/hくらいか?
もうすぐ頂上。果てしなく空に近くなっている感じ。これ以上上には何もない。
ここが本日の頂上!真冬のような寒さ。おそらくこの旅で一番の寒さ。
忘れもしません。時間は17時半ちょっとすぎ。トイレに行きたかったわたし達はカフェがあると知っていたので駆けつけた。すると営業時間は17時半まで。いいじゃん、トイレくらい貸してよ~!!
訴えてみたけれども、「営業時間は終わりよ」と言わんばかりの視線。
そこにイギリス人と思われるバイク人登場。同じことを流暢に訴えるも、あっさり却下。
現地人でもこれじゃあ、仕方ない。先を急ごう・・・
ここが頂上なので、これからは今日は下り坂!!!
ここで人生を悟りましたラクあれば苦あり。というか、この場合、苦あればラクあり。
がんばって登ったから、このすんごい長い距離の下り坂の快感を味わえるのだ!!自力ってスゴイ!
わたしはビビリな人なので、気をつけながらたまにブレーキをかけながらいい速度で走っていたのだけど、友人は、スピード狂だったようで、出せる限りのスピードを出して、すごい勢いで駆け抜けてました。一体時速何キロ出たんだろう?
でも、本当に気持ちよかった♪ 風を切る快感♪ これだから自転車はやめられないのだ。
今日はもうひたすら下り。気楽なサイクリング♪
町の中を通って(まだあった、ちょっとだけ登り坂!しかもちょっと急な坂)、もう今日の終わりが見えたころ、頂上から耐えていた寒さもピーク。パブを見つけて暖を取る。
ちょっとだけ、休んで、今日の宿をめざす。
最後のこっそりとした登り坂を登る。思ったよりまっすぐ続く道路は長かった。
・・・まただ。またですよ。ゴール目前にまた、キュルキュルとゴムの音が。
はい、恒例のパンクです。
やっぱりパンクなしの日はないのか。もういいよ、もう着くもん、今日は。
今日の宿はNenthallにある田舎のちょっと高級ホテル風。何もないところに、ぽつんと立つホテル。
久しぶりの3人部屋です。今までになく高級なつくり。
なんたってホテルですから。フロントもあります。
となりのパブにて夕飯。今日はいつになく早く到着。普通の夕飯の時間にご飯、食べてます。
よく見るとパブで注文取っているお兄さん、フロントのお兄さんだ・・・
今朝、Annieが電話してくれたときに、人がいないから車は出せないって言っていた意味が痛いほどよくわかった。
お兄さん、忙しすぎだよ。ちょっとだけトム・クルーズ似の、北部なまりでほとんど何を言ってるかわからなかったお兄さん。
また、明日の朝も、パンク修理から始まるんだわ・・・
[本日の自転車時間]
11:00-19:00
[本日の自転車距離]
約45.5Km
[本日のパンク回数]
1回
[本日の宿泊先]
Nent Hall Country House Hotel
Alston, Cumbria,
CA9 3LQ
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